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第29話 販売終了のお知らせ。 3
絆創膏を買ってから服のフロアにきて叶に似合いそうなシャツを見ていた。
カラフルな絆創膏だから首が空いたシンプルなのを選んでいたら、叶は少し元気がなくなっていた。
多分あのシャンプーが原因だろうね、よしここはセンパイが元気付けてあげないといけない!!
俺は思いっきりブカブカな黒のロングTシャツを選んで叶の意見も聞かずにレジに向かった。
「杉原先輩?!……それを私が着るのですか?」
「そ。元気がない叶には選ぶ権利センパイが与えません!!これはセンパイ命令」
無理があるかな?
だから俺は付け足して、
「会計も俺ね」
「私の服ですから私が支払います!!」
叶は俺の腕を掴んだけど、俺は苦笑いで、
「それもダメ、元気のない叶に俺からのプレゼント」
「何故そうなるのですか?!」
「俺の手で着せたいから」
少しだけ挑発したつもりでいったら叶の表情は呆然として…少し手が緩んだ。
どうして手を緩めたの?
………着せて貰えるのが嬉しいの?
それとも何かイヤラシイことされるかもしれないという『期待』?
俺はその手を片手で握り、レジに一緒に向かった。
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