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第3話 12月16日は電話の日。(下)
『制服のズボンは脱ぐ、下着も」
「みっ……見られたら隠すものが無いので…」
私は躊躇っていました。
自分で本当にすることなんて……本当に私は最低限なんです。
だから杉原先輩と行う『情事』の方が遥かに『気持ちが良い』のでしょうか。
『…汚れても知らないよ?』
「隠せないほうが……恥ずかしいので大丈夫で汚れても良いです……」
『……そっか、そんなに恥ずかしいんだ』
私は……とても恥ずかしい気持ちでいっぱいで、見られてもいないのに…反応していて先端から出てしまっていた体液で濡れていました。
それは……電話で繋がっているからだと思います。
「………っ」
『なんか電話でってイイね。……ベルト外す音とか聞こえて』
杉原先輩のその言葉に私の体が火照り始める。
「……杉原先輩…」
『椅子…座らないの?』
どうして分かるのですか……と聞こうとしたら、
『……椅子の軋む音がしないんだよ。叶がいくら軽くても軋む音はするよね、パイプ椅子だし』
『聴姦』……という言葉が無いのなら作りたいです。
「きちっと聞かないで下さい…」
『それは無理デショ、スマホだし。椅子座りたくないなら、手付いて?』
「いいですっ……早く始めて下さぃ」
私の懇願に杉原先輩はクスクスまた笑っています。
……私は消え去りたい気持ちです。
『握ってみようか軽く…優しくね?』
私は……自分の『それ』に触れて…軽く握ってみました。
「っ……ぅ」
『あれ…叶……もうそこまで反応してるの?』
「ったっ達してないですよ……っ!!」
『椅子に座ろう?』
「……床がいいです」
椅子は嫌でした。
誰もが腰を下ろすものですから。
でしたら床のほうが私には似合っている気がしました。
『ん、じゃ座ろう。叶は椅子より床が良いのか。……覚えておくね』
私は……床に座りました。
「……座りました」
『少ししごいて…蜜出してみようか』
「…蜜なんて…出ません」
私は触りながら反論しました。
『先っちょから出るじゃない。……甘いよ?』
指で掬って舐めてみなよ……と冗談をいうので私は流しました。
「……体液は出ています」
『じゃ伸ばして……『モノ』に拡げて、しごいてみて?」
「っ……あぅ…」
『今のかなりキモチイイトコ触ったね。…どこ?』
最後の二文字の言葉の『声色』が身体中に響くので……耳を攻められているようでした。
「…ン……せっ……せんたん…がっ…」
私は……杉原先輩の言うことなら何でも従ってしまいそうでした。
今まで自分で行った自慰で一番気持ちが良いのです……。
……それに導いてくれたのが、杉原先輩でしたから。
『キモチイイ?言ってみて』
「きっ……気持ちが良ぃ……ですっ」
『……イきそう?』
「……はぁ…ン……」
見えないというのに……私はこくりと頷く。
『……見えないんだから言って?』
「ああっ……ンぅっ……!!」
気持ちが良くて……私は言えずに達してしまいました。
『………叶、ひょっとしてイった?』
「……ごめんなさい……」
私は何でも従ってしまいそうでしたが……快感に弱いようでした。
『イく前に中にいきたかったんだけど……キモチイイんだからしょうがないよね』
私は…肩で息をつきながら……恥ずかしいですが、言いました。
「……精子で制服のブレザー汚してしまいました…」
私の半分泣いてる声での恥ずかしい告白に、またクスクス笑う。
『……制服、白くて良かったね』
_____
「まだするんですか……?」
『うん、するよ?中、自分で弄ってみよう』
……自分でお尻の中に指を挿入するのは…先輩と『情事』をして中に出された…杉原先輩の精子を軽く出すくらいしかしたことなはくて…未知の域過ぎて怖くなりました。
「……私は初めて自分でするので」
『俺も初めてだよ、電話でこんなことするの』
今の杉原先輩の言葉……耳を疑りたくなる発言に、私は驚きを隠せませんでした。
「初めて……なんですか?!」
すると先輩は当たり前のようにこう言いました。
『初めてだよ。俺は記念日とか行事は興味ないもん』
私は茫然としてしまいました。
「……ですが、杉原先輩は色々行事や記念日、私と過ごしてくれますよね…?!」
『『愛してる』子と記念日を過ごしたいのは当たり前デショ?』
先輩は……結構発想が『女の子』立ったのですね。
でも……記念日を『好き』は人と過ごせるのは嬉しい気持ちは私にも分かります。
『それに……勝手にイっちゃったよね?』
「それは…自分で行った中で一番気持ちが良かったので……」
『知りたくない……自分のもっとイイトコ?』
「…出来なかったら…怖いんです」
……自分で処理出来るかどうか、もし……良過ぎて自分で処理しきれなかったら怖い……という気持ちもありました。
『じゃ、俺も課題終わったから一緒にシようかな、テレフォンセックス』
「……え?」
『でも俺は叶をオカズに抜くだけだからね。穴は弄らないよ?』
「では……結局私が一人で……穴を触るんですか……」
先輩は面白そうに笑いを堪えているようでした。
『叶は…俺を『抱きたい』の?』
「なっ!!……滅相もないです!!!!」
私は杉原先輩が喘ぐ姿は『男』としての憧れが壊れそうになり思い切り否定してしまいました。
『……頑張ってね、叶』
「………はい…」
……ヤケクソというのはこういうことをいうのでしょうか?
今なんとなくですが、理解出来ました。
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『また、さっきみたいに『モノ』を優しくしごいてみようか?』
前みたく強くしないでね、と念を推されてしまいました。
そのくらい私はとても緊張していました。
自分自身を2回目なんてしたことが無いので、反応するか……少しだけ『興味』があって……でも怖くもありました。
「…ン……ぅ」
ですが、自分で思っていたより簡単に反応をし始めてしまったのに驚いてしまった。
『感じてる?』
「……はい…」
……先程より真剣に聞かれてるのでしょうか…そう思うだけで張りつめて……自分の反応がいつもより早い気がします。
呼吸も…乱れてきます。
『叶な『モノ』はどうなってきた』
やはり言わなければいけないんですよね……今口を開いたら変な声も出てきそうで……怖い。
「……先程…みたぃに……体液が……ンっ」
『そう、だったらキモチイイんだよね…?』
「はぃ……気持ち…良いっ…です…」
私は素直に答えました。
………この場合は、答えるしかないと思いました。
そうしないと先へ進まない、いつまでたっても終わらないのです。
『蜜を拡げてみようか…?』
「みっ……蜜…なんて出てませっ……」
『あぁ、ごめん体液?」
……きっとわざとです……杉原先輩は煽るのが上手ですから……。
私は先輩に言われた通り、先端から溢れ出てくる体液を…拡げていくと、『快感』で身体が震えます。
「…はぁ……はぁ……はぁ……」
先程も感じましたが…自慰すりより遥かに気持ちが良くなるのが早いです……。
『叶、……俺も『叶の声』と自分の手で触って『感じてる』よ』
……そう言われてみたら、何時もの杉原先輩の声が、より艶っぽく聞こえます。
「……せんぱぃのは…どうなっ……てますかっ?」
少しだけ……気になって聞いてみました。
『へぇ……叶が俺の『モノ』に『興味』持ってくれるんだ?……意外』
全く『興味』がないわけではありません、私なんかで反応してくれる杉原先輩の『それ』が不思議で仕方がありませんでしたから。
「もう……これ以上触ったら……あっ…達してしまいそうなのですが……」
辛いですが…私は手を止めました。
私の体液で濡れている『それ』が少し肌寒いです……。
『体液を穴塗って見よう?』
「…っ!!」
私は……冷や汗を掻いています。
『叶、俺の『マグナム』が挿入るんだから、叶の指の一本や二本は軽く挿入ると思わない?』
……『マグナム』?
「杉原先輩の『それ』には名前が付けてあったんですね」
『……まぁね。でも楽勝だと思わない?』
私は杉原先輩が私のお尻の穴の中に挿入れる右手の中指と私の右手の中指を比べてみても、確かに随分と違います。
「……何か挿入る気がしてきました」
『ね、ひょっとしたらキモチイイかもしれないよ?』
杉原先輩は私にスマートフォンをスピーカー機能にするように言われて、私は素直に従いました。
息遣いは聞こえなくなるのは残念ですが、両手が使えるだなく少しは安心出来るからとの、杉原先輩優しい心遣いでした。
穴の回りに自分の体液で濡らすなんて……恥ずかしいですが、見えないぶん軽減されたような気がします。
逆に体液を付けているとき、身体が疼いてしまって……気持ちが良いのか悪いのでしょうか……よく分からない火照りが有りました。
「…ン……ぁうん」
『……なぁに…今の可愛くてイヤラシイ声……?』
「……せんぱいは…指導っ…してくれて……ぃれば…っ」
私が一生懸命準備をしているのに……ちょっと声を出しだだけで、返事をしてくれるのです。
……それは私に安心をくれようとしているのか、意地悪で煽っているのでしょうか?
杉原先輩はきっと多分両方くれようとしています……。
『叶は挿入れる前から『期待』して煽るから……俺が先にイっちゃいそうかな』
ここまできて煽ってくるなんて、杉原先輩はズルいです……。
「……痛かったら……責任取ってくださぃねっ」
『大丈夫、責任は求められればいつでも喜んで取るから……安心してキモチ良くなってね』
「…はぁ……っ杉原先輩、私どうしたら気持ちが良くなってますか?」
私は聞くと先輩はやはり直ぐに返事が帰ってきました。
『叶の中指なら第二関節まで挿入れてみて、回りを擦るか……後は出し入れかな?』
「……っ…」
私は生唾を飲んで……自分のお尻の穴に中指を挿入しました。
……やはり何時もより小さな座薬としか感じないか、と思いながらツプリと奥へ進めて行くと…少し第二関節過ぎた辺りにくると…いきなりの『快感』に身体が揺れる
「あぁ…っ……」
『……やっぱり?叶なら凄い『感じて』くれると思ってた…』
少し元に戻ってしまっていた私の『それ』が熱を持ち始めてしまいました。
指に少し力を入れただけでも『快感』か走りました。
「……せんぱぃ…どうしたら……っ」
『うん、ここまできたら、弄るしかないかもね』
「……ぬきたいです」
『怖くないよ?大丈夫……ほら擦る』
……ここまできたのですから、テレフォンセックス成功させます!!
指に少しだ力を入れて擦る。
「ぅ…ンっ……はぁ…」
『頑張れ叶!!』
いっぱいに喘ぐ私に杉原先輩は応援をくれました。
「はぁ……ン……ひぁゃっ…やだっ」
先程より違う感覚の『快感』に達しようとしています。
どこか…杉原先輩との『情事』の『快感』に近い……。
『俺は…そろそろイケそうだけど…」
「ぃやぁ……っ!!っあ……!!」
『…かなえ、イケた……?』
私は肩で息を荒くつきながら。
「…は…ぃ…」
『……っはぁ………間に合ったぁ!!』
……杉原先輩も達してみたいでした。
私は余韻に浸りながら、スマートフォンをあまり汚れていない左手で引き寄せて
「せんぱぃ…私っ出来ました……」
私はとても達成感がありました。
導かれながらも自分でお尻の穴の中で達することが出来ました。
『叶……偉いよ。今そっちの個室に行く用意するから、小窓から俺だって確認出来たら鍵を開けて?』
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杉原先輩は本当に『七匹の仔ヤギ』の『お母さんヤギ』状態になっていました。
ただし『お母さんヤギ』でもありますが『オオカミ』でもありました。
鍵を開けて杉原先輩を個室に入れたとたんにオオカミになり、……唇を重ねられ舌を絡め取られるキスをされました。
そして私もその深いキスにお答えしました……というか、私も杉原先輩にキスをしたかったんです。
「杉原先輩……私はもう電話越しでこういうことはしたくないです」
私はそう言うと先輩は後ろ手でこしつの鍵を閉められて
「どして?」
「電話では繋がっているのに……実際には繋がれていないです」
杉原先輩あの困ったような笑顔で
「……叶はまだまだ子供だねぇ。でもこの良さもそのうち分かるようになるよ?」
繋がっているようで繋がれてないのは……私はこのまま分からないでいいと思ってしまいました。
……その日、何時ものように杉原先輩に送ってもらいましたが何だか自慰を聞かれたのが恥ずかしくて…殆ど話せませんでした。
そして帰宅して……自分の精子で汚してしまった制服を家政婦達に見られるのも恥ずかしくて……お風呂で軽く自分で洗ってから、こっそり家政夫長にクリーニングに出して貰えるようにお願いをしました。
こうして杉原先輩と私の『電話の日』が終わりました。
もどかしい思いは……やはりあまりしたくない私です。
完
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