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第11話 部活動強化週間。8『触って欲しいという…要求』
(……やはり鏡の前で…行うのですね……)
「ちゃんと立って?まだキスしかしてないよ」
してるじゃないですか、キス。
杉原先輩の手でブレザーは簡単に脱がされてしまい遠に床に落ちて……今私が身に着けているのはセーターとYシャツと下着のみでした。
そのセーターはたくし上げられて、私の『大好きな先輩の手』がYシャツを割って直接肌に触れてきます……。
暖房と杉原先輩の代謝で…寒くはないですが、触れている感触と鏡越しで何をされているのか確認が取れてしまうので、今度こそ羞恥に私は震えました。
それでも……やめてほしくないのです。
「…ンぅ……」
今、杉原先輩の手が胸の突起を掠めました。
鏡でも確認できない、見えない分私は過敏に反応してしまいました。
恥ずかしいです……。
「……いつもより感度がいいね?」
「…見えないので、余計にかも……しれません」
鏡越しの先輩はクスクス笑って、探り当てた両胸の突起を手のひらで擦り付けてきました。
「……ぁ…ン」
…直結している訳ではないのに、下半身が疼くのが分かりました。
私の息がどんどん乱れていきます。
……それが鏡越しで確認してしまったら、かなり堕落していて、情けなくなりました。
「……ヤバイね、今日の叶。鏡プレイ好きだったなんて知らなかった」
胸の突起を弄られて…焦らされて、私の息はかなり上がっていきました。
顔はかなり真っ赤で……それは羞恥が大半でしたが、これから下半身に触れてくれるという期待も含まれているのだと思います。
それを見透かせれていたのでしょうか…
「次何したい?」
「!!」
「違うね…叶は次俺に何して欲しい?」
「……」
杉原先輩は意地悪でした……私に言わせようとしています。
でも、先輩は求めていることを口にしないとしてくれないということを最近の情事で知りました。
「言って?叶はどうされたいの……」
「……触ってくださぃ…」
「どこに触って欲しいの?」
私は……消えてしまいたかったです。
でも『快感』も感じたいのです。
恐る恐る…私は自分の下着の中を、杉原先輩に見せて、こう言いました。
「……ここに…触って…ください…」
鏡越しの先輩ではなく、本物の杉原先輩を見上げて……。
「いいよ…、触ってあげる」
よく言えたね、と優しく先輩は微笑んでくれました。
その杉原先輩の笑顔が『綺麗』で、私はこの人を『好き』だと再確認しました。
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