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第3話

人間嫌いの隣人は、動物にはやけに優しい。一通り泣き終わると、仕事が忙しいはずなのにマンションの裏にある敷地にウサギの墓を作りに行った。俺はただその後をついて行った。土を掘り、その穴にウサギを詰めて、土を男が被せた。元の形よりもこんもりともりあがった土が、その下になにかが埋まっているのを教えてくれる。そして、男は手を合わせてウサギの冥福を祈っていた。 俺はずっとその後ろ姿を見ていた。 祈りが終わると、そのままマンションに戻った。戻るまで、否、墓を作る前から、俺たちは何も言わなかった。そして、部屋の前に来た時、俺が口を開いた。 「……今日は、来ないのか?」 隣人は冷めた視線を寄越した。ウサギを憐れんだ瞳は、もうそこにはない。何も言わず、男は隣の自分の部屋に入っていった。

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