―ちゅ、ちゅ…… 「……は、ン、ン」 「ん……、んぅ……」 ―ぺちゅ、ちゅ、ちゅ…… ハークとキスを重ね、それを解く度に音が浴室に響く。 俺は首に腕を絡めて、ハークの舌や唇を堪能する様にキスを楽しんだ。 もう、全身が熱くて疼いてしょうがない。 フワフワしているのに、俺の身体の奥に重く苦しい欲望が溜まり、解放を強く求めている。 「―……ン、は……ハークっ……苦しい……怖い……助けて……」 「シュン？　どこだ？　どこが苦しいんだ？」 俺はキスの合間にハークに辛いのだと訴えた。 "ちゅる"とハークと作った銀糸を吸い取り、俺は臍の辺りに両手の五指を置き、「はぁ……ぁっ……」と息を吐いた。 「こ、ここっ……。奥、がジンジンって……苦しい。あと……」 ハークに訴えながら俺は乳首とペニスに手を上下に別れさせ、辿り着いた場所を撫でた。 乳首を抓み、ペニスを撫でながら「ここ」と言い、最後に仰向けに寝て膝裏を抱えて脚を開いた。 「ァ、アナル……奥って、ここの奥の事……。ハーク、奥がジンジンって……疼いてツライんだ……」 ハークの視線を受けて俺のアナルがヒクヒクしてペニスがクンクン動き、先端の窪みから透明な先走りの玉が出来、直ぐに流れ落ちた。 俺は腰を揺すりながらハークの名前を呼んで、疼きに負けてペニスを扱き、アナルの窄まりに指先を突き挿した。 するとハークは俺の指をアナルから抜き、ボディソープを纏わせた指を侵入させてきた。 「ここ、か？　シュン？」 「は……にゃぁん！　ハーク、もっと、奥ぅ……！」 ハークの指が俺の言葉に進んできて、俺は「にゃん！　にゃぁん！」と涎を流しながら奥に誘った。 俺の奥へ指を挿しながら、ハークは再び唇を重ねてきた。 俺はまた首に腕を巻き付かせ、舌を絡めながらアナルを弄られた。 上下から水音が溢れ、俺はハークにしがみ付くように貪った。 舌を絡めたり、吸ったり擦り合わせたり……噛まれて驚いたけど、俺も噛み返す。 閉じた瞳を薄く開いて、ハークを盗み見て、灰色の瞳が俺を見ているのが分かりまた瞳を閉じた。 ハークが俺を見ていてくれる。俺だけが、灰色のハークの世界に住める。 俺だけ。俺だけ。　　　俺だけの灰色の世界。 その思いを胸に、俺は瞳を開いた。 俺の瞳にはハークだけが映ってる。 緑色の世界にハークを閉じ込める。ハークをこの世界から出さない。 俺だけの緑色の世界に閉じ込めて、ハークだけ住まわせる。 「……ハーク……ハーク……キス、気持ちイイ……ハークとの、気持ちイイ……好き、好きっ」 俺はそう言って口を大きく開いてハークの舌を誘い、奥まで受け入れた。 口蓋、歯列、その下の歯肉まで舐められ、俺もそれに倣いハークの口内に舌を伸ばして真似た動作をする。 ハークの形が俺の中に浮かび上がる。不思議な高揚感。 新しい情報にゾクゾクして、俺はハークへのしがみ付きを強くし、自ら肌の密着度を上ようとして…… 「……ハーク、服が邪魔。脱いで……」 俺の不満の言葉にハークはアナルから指を抜き、布の上に寝かせると離れて脱衣所で服を脱いで腰にバスタオルを巻いて戻ってきた。 戻ってきたハークは俺に再び舌を絡めるキスを再開して、俺は直ぐにそれを受け入れた。 そして素肌を擦り合わせた。ハークの肌に俺のが当たり、尖っていた乳首が潰れた。 俺はその潰れて起きた感覚にペニスがビクンビクンと動き、白濁が僅かに飛び出た。 「……シュン、イったのか？」 「ん、にゃっ。イッ……たっ。ハークにピトってしたら、乳首、ぐにゅって、ビリビリして、白いのびゅってした……」 「ふ……はは……。シュン、お前マジでエロ可愛いな……可愛い、可愛い……」 そしてそう言いながらハークは口を覆う様なキスをしながら、俺の乳首を弄り始めた。 俺はキスに意識を持っていけば良いのか、乳首に与えられる刺激に反応すれば良いのか分からなく混乱し、両方に翻弄されて身体を何度も跳ねさせた。 そうされて俺の身体は限界を迎えて、ペニスから快感の放出が起きた。 「……にゃぁん！　イく！　イくにゃ……！　……ハ――……んッ！　んンンッ！！」 キスをし乳首を弄られながら、俺はハークの手で白濁をペニス先端から大量放出した。 熱いモノが放出されていく感覚とキスと乳首を弄られて得ている快感が合わさり、俺はビクビクと痙攣しながら射精を繰り返した。 その間ハークは俺とキスをしながら腰をおさえ、ペニスを扱き残滓まで搾り出した。 俺は再び布の上に寝かされ、息を整えていたのだが疼く熱はまだ俺の奥で燻っており、徐々に炎に変わった。 俺は自然に膝裏に持ち、ハークの前で脚を開いた。 「ハークぅ……アナルの奥……弄って……みゃ？」 そして指先でアナル周辺の皮膚を引っ張り、"くぱ"と窄まりを開いた。 ハークは俺の誘いにニヤリと笑うと、中指をそこに挿し入れてきた。 俺の内部を広げる様に進むハークの指……。 望む様にしてくれている事が嬉しい……のだけど、だけど…… 「……にゃぁん……ハーク、もっと……もっと……」 「もっと？」 「ウン。アナル……もっと弄って……。太くて長いので、俺の奥、いっぱいたくさん……ガンガン突いて？　ハーク、ハーク……お願いにゃ……ぁ……」 「シュン……！？　……だが……それは……？　……その……？」 「ハーク……欲しいっ……」 俺の言葉にハークが戸惑いを見せた。 ―……嵐前の曇り色の灰色の瞳が揺れている……。 蕩けた俺を映して、灰色の世界が揺れている……