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第45話 癒しの腕、誘う手
「……ここ、が……?」
『大人の解放と休息の空間 -suyasuyaピロウ-』
俺はあの兎獣人のシンに貰ったチケット裏に書かれていた簡易地図を元に、目的の店まで来た。
店の利用項目に『成人済み』と書かれているのが気になるけど、大丈夫。
俺は成人済みの十六歳だ!
店構えは渋さが光る純和風なお屋敷。
少し……いや、かなりこちらの世界であまり見かけない空間に不安感が押し寄せる。
この世界は洋風な要素が強いから……。
……でも、俺だって、もう大人だ! どこでも…………一人で大丈夫……!!
い、いざぁ!!
「―……これは"キユ"さんで『開放と休息三時間』チケットですね。構いませんか?」
「はい」
「では御利用有難う御座います。御部屋に御案内致します」
引き戸から店内に入り直ぐ脇にあるフロントに、俺は渡されたチケットを出した。
すると特に怪しまれる事無く、実に機械的に事が進み、俺は幾つもある和室の一室に案内された。
そして瞳が丸く大きな案内人は俺に「下着は脱いだままで、これに着替えて待っていて下さい」と、薄手の着物を渡してきた。
俺は言われたとおり下着を外した状態で着替えて座布団に座っていた。
……下着を穿かない状態というのは、何だか心許無く……ソワソワしてくる。
俺が座布団でモソモソしていたら、この部屋に新たな人物が現れた。
「……"キユ"……さん?」
「ああ……俺がキユだ。君の名前は?」
「……シュン」
ふにゃぁぁああ!?
現れたのは和服姿な鷹の鳥人で……渋いおじさま!?
切れ長の金色の瞳が……輝く太陽の様で力強い。
「……では、シュン来なさい。俺の羽で包んであげるよ」
思わず座布団から立ち上がり、棒立ち状態の俺の手をとりキユさんは襖を開け、視界に現れたのは……
「布団???」
通された部屋には上等そうな大きい布団が一組敷かれていた。
俺はこの突然の光景に驚いて固まっていたところ、突然後方からキユさんに抱きしめられた。
でも、この抱きしめは腕でだけではなく……
「ふぁ……!? 羽……!?」
「ふふ……鳥の獣人は初めてかな?」
言われた事に頷くと、キユさんは大きな羽で俺の全身をゆっくり撫でてくれた。
身体を滑るように撫でられ、僅かなくすぐったさと同時に徐々に力が抜けていく。
羽毛がふわふわで温かい……そしてキユさんの腕で抱かれる力強さに安心感……が……。
「―……なんとういう……癒し……」
そしてふわふわの布団の上に横にされ、トロンと「このまま休息……仮眠、って事なのかな?」とぼんやりリラックスして考えていたら……
「!?」
……寝巻きとして渡された薄手の着物の内部にキユさんの手が侵入してきた。
「……シュン、このままリラックスして……"解放"してから"休息"しよう? 両方気持ち良いから、大丈夫……」
「ふ、ふにゃぁ……?」
「猫語? シュンは"猫"の獣人なのかな?」
「うん」
「そう。……気が向いたら、魔力を緩めて獣部を出してリラックスすると良いよ」
低く甘い声にゆっくりと囁きながら着物の前面を広げられ、乳首を撫で摘み捏ねられて遊ばれ、俺の口から甘い声が漏れた。
キユさんは俺の反応を見て、手を脇腹、臍…と下へ這う様に撫でながら両手を動かして行き、やがてその手は甘く立ち上がっているペニスへと到達した。
そしてキユさんは俺のサオを扱きながらタマを"もにゅもにゅ"と柔く揉み始め、俺のペニスがキユさんの手に反応して「気持ちイイ」と更に立ち上がり始めた。
俺のペニスの具合を見ながら、ゆっくりと昂ぶりへと誘う……優しい手つき……。
突然だが俺は、この店がこういう店なのだと……変に納得した。
そう納得したなら、楽しもうかな?
納得した俺はここで猫耳と尻尾を出して、キユさんが勧めてきた通りに更にリラックスする事にした。
「……ふにゃ……きもちぃ……?」
「そう……気持ち良いかい?」
「にゃ……は、はぁっ……きもち、ぃ……っ。んっ。んンっ……!」
俺がそう言うと、キユさんは扱く速度を上げ、俺を布団に寝せたまま起き上がり……
「にゃぁぁん……!?」
「ふふ……。シュン、君の先走りで私の羽根が濡れてきたよ……?」
ペニスを扱きながら、先端をいつの間にか手にしていた一本の羽根でサワサワしてきた。
硬質な引っ掻きが先端に当り、その適度な"違和感"に俺の身体が小刻みに掠める度に揺れた。
「気持ち良いかい? 先走りが止まらないね。可愛らしい……」
そう言い扱きながら、「ふぅ……」と先端に数度息を吹きかけて俺のペニスがどんな反応をするのか観察してきた。
俺は息が掛かる度に「ぅにゃぁん! ふみゃん! ふみゃ!」と鳴いて、刺激を強請るように腰を上げて身体を揺らし、窪みから"ぴゅ! ぴゅ!"と透明な液体を小さく飛ばした。
穏やかな快感が、俺を自然と解放への階段を上らせる。
もう、俺の二つのタマは解放へと上がっており、熱い先走りは窪みから溢れてキユさんの手でペニス全体を濡らして、彼の手で粘つく卑猥な水音を部屋に響かせていた。
「シュン、そろそろ君のこの赤い果実の蜜を貰うよ」
キユさんはそう言うと、既に出来上がった俺の膨れたペニスの真っ赤な先端の潤む窪みに、尖らせた熱い舌先で強くグチュグチュと掻き舐め回して先走りに濡れた舌を口内に戻して、微笑むと……
「とても良い具合だ。早速濃い方の蜜を頂くよ、シュン。さぁ、出すんだ」
"パクリ"とキユさんが俺のペニスを大きく咥え、先端の窪みを尖らせた舌先で何度も穿って刺激を与えてから強く吸い、ペニスの解放を催してきて……
…それに俺のペニスが歓喜の呼応をして……
「~~……ン……に、にぃ……ぃ……ぃいいいッ……!? シッコ穴、いっぱいホジホジされて……イ……く! やッ……でちゃ……! イっちゃ……う……にゃぁん!? イくっ! イく……にゃぁああぁあん!!!」
―……びゅッ! ……びゅびゅッ……! びゅー! びゅー! ……びゅ……びゅるッ! びゅ――!! びゅ―――!! びゅ―――!!
……キユさんの熱い口内で盛大に解放し……爆ぜた……。
そしてキユさんは爆発した俺のペニスを咥えて、喉を鳴らして白濁を全て飲んでくれた……。
イっている間もキユさんは俺のペニスに愛撫をし、俺は白濁を何度も彼の口内に放った。
俺はその間、涎を流しながら無意識に腰を上下させて放出の開放感に酔いしれた。
解放感たっぷりな吐き出しが終わり、キユさんは俺の残滓を"じゅッ"と吸い、手で扱いて最後まで搾り出しながら微笑んできた。
「シュン、たくさんの濃い白い蜜……美味しかったよ。お疲れ様。さぁ、後はゆっくり眠りなさい」
「……うン……。キユさん、ありがと……にゃ……」
キユさんはそう優しく言いながら俺を再び温かな腕で抱き、額に軽く唇を落としてから羽を広げて包んでくれた。
俺は羽で包まれながら片腕で抱かれ、残る手で撫でられ……温かな温度に包まれてくたりと身体を弛緩させて直ぐに眠りについた……。
ふわふわで温かい……解放後の気持ち良い空間……。
俺は眠りに落ちる寸前に、年上の包容力と解放への流れが……ヤバイと思いながらいた。
「―……シュン、時間だよ。起きるんだ」
「…………ぅみゃ……?」
俺はキユさんの優しい声と揺さぶりの元、目を覚ました。
「三時間経ったよ。おはよう」
「……あ……うん。おはよ……ぉ……」
そうか……休息三時間だもな……。
見ると着物は新しい物で整えられて、キユさんの羽の中だ。
……うん。何だか身体がリフレッシュされた感じだ。
そして俺はふわふわの掛け布団が"羽毛"だと気が付いた。
「この羽毛布団……」
「俺の羽毛だ」
……キユさんの自前でしたか……。
俺はその答えを聞きながら、少し羽毛布団が欲しくなった……のはここだけのハナシだ。
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