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第八章 運も愛も大胆に振る舞う者の味方をする4

***  ――お願いだからこれ以上、俺を困らせないでほしい…… 「んっ、ンン……」 「千秋、我慢しなくていいよ。無理は身体によくない」 「む、無理なんて……して、ないっ……って、あぁっ!」  風呂場に響く自分の声に、ひゅっと息を飲んだ。必然的にエコーがかかるため、思ってる以上に卑猥にしか聞こえない。  情けないことに風呂場に入った途端に、暴発してしまった俺――穂高さんが普通に服を脱がせてくれなかったせいと、脱いだ後にもご丁寧にアレコレしてくれたお蔭で、シャワーを浴びてからものの見事に数秒で、あっけなく果ててしまったのである……。  そして現在、身体を綺麗にしてあげるからと、ボディソープを使って 優しく洗われている最中だった。 「穂高さんっ、も、そんなに……しなく、ても……いっ!?」  バスタブに腰掛けて、俺をぎゅっと抱きしめる。  穂高さんから伝わってくる体温と呼吸全部が、切なくなるくらい愛おしく感じた。それを感じることができる今のこの現状が、自分としては素直に嬉しかった。  こんなに早くひとつになれるとは思っていなかったから、悦びもひとしおで――。 「俯かずにこっち向いて、そう……。この顔も見たかったんだ」  喘ぐ呼吸を奪う勢いで、唇を重ねられる。正常な呼吸が上手くできないせいか、頭の中がぼんやりしていった。 「はぁ、ぅ……はぁ……っ!」  逃げようにも逞しい二の腕で拘束され、身体を動かせないせいで、更にもどかしさがどんどん募っていく。 「穂高さんっ……もぅ俺――」  息も絶えだえに訴えると、少しだけ残念そうな表情を浮かべつつ、俺の腰をしっかりと両手で掴み寄せ、穂高さんの身体へと密着させた。 「しょうがない、もうちょっとだけ堪能したかったのだが。そんな顔でお願いされたら、断れるワケがないよ。それにお風呂を沸かしすぎてしまうしね」  腰と腕を使って俺を上下させ、感じるところを狙いまくるなんて本当に困ってしまう。 「ん~~っ、くっ、んっ……っ」 「我慢しなくていいよ。シャワーも全開に出して声を消してあげる。一緒にイこう千秋」 「ああっ、ン、穂高さ、んっ……好き、だよぉっ!」  言いながら痙攣した俺の身体を支えるように抱きしめてから、俺の中をかき混ぜるように腰を上下させて、同じように痙攣した穂高さん。  重なり合った肌が熱い――トロトロに蕩けていきそうだ。  ぐったりして穂高さんの体に身を任せていると、耳元で囁かれる言葉。 「千秋、愛してる。離したくない」  それは俺が今しがた、感じていたことだった。  このあと帰らなければならない事情に胸を痛めていると、いつも咬んでくる肩口に柔らかいキスを落としてくれたのだった。

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