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残り火2nd stage 第4章:あいさつ3
***
そして渋々、浴室に足を踏み入れた瞬間だった。
(*゚ー^)ノ。・。・゚・* /
「うわぁっ!? 冷たっ!!」
俺の身体に目掛けて、ボトルの中身が容赦なくぶちまけられた。
「とりあえず身体に合わなければ、シャワーで洗い流せばいい。何なに? 冷たいって? じゃあ温めてあげよう」
笑いながら、手を伸ばしてきたんだけど。
「へっ!? ちょっ、な、何!?」
脇の下に手を突っ込んで、容赦なくくすぐりはじめる。
こちょ( ̄ー∑(≧▽≦)3こちょ わっはっは!!
暴れて逃げようとする俺を穂高さんは力でねじ伏せながら、更にくすぐる始末。しかも抵抗してる間にローションが増やされ、全身に塗りぬりされているなんて分らないくらい、くすぐって――。
「やめっ、うわぁあぁっ、何やって!?」
「何って、千秋がたくさん感じようにローションを塗ってあげただけだが」
「それにしては塗り過ぎだよ、こんなに」
ベタベタになった自分の身体を見下ろし、照れまくった。そんな俺の姿を笑いながら、穂高さんは口を開く。
「まだ、くすぐったいかい?」
逃げる俺の腰を抱き寄せるなり、耳元で囁かれる言葉に何と返事をしていいやら。
「あ、ぅ……」
ローションでぬるぬるになった俺自身に、穂高さんのをぐいぐいと押し当てられたせいで、息がどんどん乱されていく。
ちょっと前までの手つきは、明らかに俺をくすぐってやろうとしていたものだった。指先を使って、これでもかとこちょこちょしたのに。
「あぁっ……んっ、はぁ、あっ」
今は肌の感じやすい部分を狙い、ゆっくりと両手で撫で擦っていく。ローションのせいでいつも以上に感じてしまい、自然と腰を上下させてしまった。
「千秋、声をあげると外に聞こえてしまうよ」
「だって……ひっ、ぁ、ほ、ほらかさんっのせぃでっ……」
「俺のせいって、なに? まるで俺が酷いヤツみたいに聞こえるが。ん? 自分からこんなに擦り付けてるクセに、ね」
気持ちよすぎて立っていられなくなり、穂高さんの首に両腕を絡めた。更に密着したせいで、擦りあげられる範囲が広がっていく。
「ううっ……ん、ぅう……」
声をあげそうになり、穂高さんの肩口に口元を押し当てて必死に我慢した。
「いつもよりスゴイね、千秋のも俺のも。数日ガマンした関係があるけど、ローション特有の滑りと媚薬効果のお蔭かな」
「媚薬っ!?」
自分のと一緒に俺のを弄りつつ反対の手は背筋をつつっとなぞって、下に這わせられる。
「はあぁ、あっあっ……ひゃっ、そ、そこは」
耳に聞こえる、ヌチャヌチャというローションの卑猥な音。
「そこは――なんだい?」
穂高さんの大きな手が、俺をどんどん追い詰めて――それだけじゃなく、低い声も肌に伝わる熱もじわじわと侵食していった。
「も……ダメ、だよ……あぁあっ、イっちゃう!」
「ん……俺も一緒に。千秋ので気持ちよく、してくれ……んうっ」
俺がイった後に身体をぎゅっと抱きしめたまま、穂高さんもすぐにイった――のに……。
「もっと気持ちよくしてあげようか、千秋」
脱力して立っているのがやっとの俺の耳に告げられた言葉は、信じられないものだった。もっと気持ちよくなんて、そんな。
「こ、困るよ。そんなの……っ」
「じゃあ言葉を変えよう。俺の愛を注いであげる……。だからその身を任せてくれ」
「穂高さん――」
「君の中にある熱を俺に分けて、今すぐに。この夏が終わっても忘れないようにち……」
涙ぐむ彼の顔をじっと見つめ、その続きを奪ってやる。口にしなくても伝わってるよ。それは俺も同じだから。
「きて、穂高さん。俺の奥深くに沈んで」
もらい泣きしないように告げた言葉を聞き、頷く代わりに俺の言うことを聞いてくれた穂高さん。
ぎゅっとしがみ付いて、その身に想いを刻み込んだのだった。
***
最近、千秋の感度が上がったお陰で、引きずられるようにイかされそうになる。
それをやり過ごすのに、苦労が堪えなかった。
その悩み+マンネリ化を防ぎたかった俺は、こっそりと媚薬入りだというアヤシげなローションを手に入れたd(-∀-)b
ひとえに、千秋を飽きさせないために――。
「まずは風呂場で試してみて、肌に合わないようならシャワーで洗い流せばいいとして。どうやってコレを、千秋に塗ってあげるかだな。フッ」
あれこれシミュレーションして、結果はバッチリだと手応えを感じたのだが、他に上手い方法があるなら誰か教えてほしい。
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