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繋がる空3
「一度さ、こっちから行ってみたら?お前の方が時間あるんだし」
そう言ってくれるのは嬉しいけど、はるは来るなっていう。
家のことはほとんでできないから荒れまくってる部屋をみられたくならしい。
実は一度、ストーカーまがいのことをしたことがある。
黙って行って店の外からはるを見た。
店は繁盛しているらしく沢山のお客様で賑わっていて幸せそうに笑いながら仕事をしていた。
閉店後、ミーティングらしく夜遅くまで残ったその後、最後に店を出たのははる独りだった。
疲れた顔をしてコンビニに寄って晩飯?って思うくらいの小さな袋を下げてアパートにたどり着く。
電気が点いていたのは30分だけ。疲れて眠ったんだろう。次の日は皆んなより早く出勤するため早くにアパートを出た。
少し痩せた横顔に胸が締め付けられた。
ここで俺が押しかけて行けば、はるの睡眠を削ってしまう。そんなことはさせらんないし、少しでも眠って欲しかった。
支えることが裏目に出そうで俺ははるに声をかけることもなく帰ってきたんだ。
独りで頑張ってる。仕事になれば厳しいはるでも本質は甘えん坊。
ぎゅーってして。そう言って甘えたいのを堪えていると思う。
そんなはるに声だけでも毎日聞かせてとお願いすればまた、無理をさせてしまう気がして何も言えなくなった。
『愛してるよ』
毎日返事がなくても送り続ける。見て少しでもほっとして俺にことを想って欲しい。
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