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第13話

東吾と付き合い始めて、哲生は甘やかされ大事にされる喜びというものを初めて感じた。 大っぴらに出来る仲ではないので外でのデートなどはせず、もっぱら父親が単身赴任中で母親も仕事で留守がちな哲生の家で過ごしていた。高校生らしく勉強したり、ゲームをしたりすることもあるが、欲求が有り余る若い二人は、すぐにベッドになだれ込んだ。 ベッドの中では終始東吾にリードされ、哲生は彼のくれる快感に身を委ねているばかりだった。初めて挿入される時も、前もって準備していたローションで濡らすと、指や舌までも使って丁寧に解し、充分に時間をかけてくれたのでほとんど痛みを感じなかった。 「佐倉、好きだ、佐倉っ…」 東吾に抱きしめられ、耳元で囁かれながら身体の奥深くまで突き上げられて、哲生は頭の芯までしびれるような絶頂を何度も迎えた。 今まで付き合ってきた女の子たちに自分はここまで尽くしてなかったと反省するほど、東吾とのセックスは気持ちよかった。 東吾に唐突に告白され、なしくずし的に付き合うようになったが、何しろ高校生なので部活や勉強に忙しくなかなか会う時間がとれない。そんなことがもどかしく感じるほど哲生は東吾に嵌っていった。

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