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三十話『嬲る』
男、女、男。
一人の女に二人の男で、嬲る。
勿論3Pと言う意味ではないが、それを連想させる文字ではある。
朝比奈を挟んで、二人の男が前後から(現段階では)悪戯し放題。
目の前で起こっている事は先程半田と松尾が口にした冗談の様な有様だ。
「この場合、男三人だけどね」
朝比奈の声が――濡れている。
いやらしい響きで、相川の鼓膜をすべらかに愛撫する。
心地が良かった。
凄まじい怒りと共に不自由な手足をバタつかせ暴れていた朝比奈だったが、 焦れったいほどに緩やかな愛撫を受けているうちに徐々に酸欠していく魚のように抵抗も薄くなる。
表情と声に羞恥の色が混じりだし、最後は抵抗も忘れ「許可なく汚い手で触るな」が「気安く触るな」となり、今では 「厭らしい手で触るなもう嫌だ。そんな所弄られるのヤダもう駄目」なんて涙目、喘ぎ交じりの懇願に変わる。
「…あっあっ…待て‥駄目だ」「駄目じゃねぇだろ。」
「左のオッパイばかり弄ったら右が可哀想だよなぁ。」
半田が弄る左の胸は散々嬲られたせいで赤く腫れている。
「左真っ赤だな。右は優しくしてやるからな。」
松尾が下肢から右側の胸元へ手を移動させる。
「っあっヤダぁ」
爪の付け根から指先にかけて、ゆっくりと焦らすように弾き指先から腹にかけ突起した胸の先端をすり合わせる様に撫でる。
潮が満ちる様に、肌が染まる。
小刻みに震える体を、撫でながらゆるゆると、体温をあげる様に優しく剥き出しの胸元へ指を這わせる。
半田が後ろから朝比奈の右手を抑え、正面からは松尾が左手を重ね恋人のように指を絡ませ前後で二つの唇と指先が白い体を嬲る。
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