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第8話
side朔
や、やだ。
いまの今までドロドロに溶かしてきた相手が放った言葉だ。
抱えていた足を降ろし、とりあえず膝立ちになる。
「は?」
不機嫌な声を出せば、相手は方を揺らしてびくつく。不機嫌な声にビビるのは、怒られていると思っているのか。
「やだってなんだ」
「な…んでも?」
とぼける相手は、視線をどこか泳がせている。
相手の顔は少し赤らんでいて、今すぐにでも襲いたいが…。その視線をどうにかしないとな。
「譲。ど、う、し、た、ん、だ?」
わざと強調するように言えば、ふっと視線をそらされた。
こいつ…!また!
「ヒャァァァッ?!」
「こっち向け」
逸らされた視線をこっちに向けさせるため、さっきより萎えた譲のソレを強めに抜いた。
「あっ、ひ、あんっ」
いきなりの快楽に譲が大きく声を上げる。
「や、ぁっ」
譲はやっと潤む目でこっちを見た。
「なんでやだなんだ?」
その瞳をのぞき込む。
…今すぐにでも、食べてしまいたいくらい、エロい。
「だっ、てぇ…」
ゆるゆるとまた軽くソレを擦ると、やだやだと首を振る。
「だって?」
「と、父さんの…おおきい…からっ」
話が繋がらなくて首を傾げる。俺のが大きい。だからなんだ?
「父さんの…入る気しない、裂けそう、って思っちゃって」
「…ぷっ」
笑っちゃダメなんだろうけど、笑うしかない。
「なんだよっ」
譲がくわっと喰ってかかる。
「ははっ…なんだ、そんなこと」
「そんな事じゃない!」
ああそうだろう。譲からしたら痛い思いをするかもしれない、と思っているのだから。
だが、その反応も可愛い。
「はぁ…ふっ」
「笑うなっ」
てしてしと弱い力で胸板を叩かれる。なんだその行動。全然痛くないぞ。
「さて、譲」
譲の上にもう一度のしかかると、甘い雰囲気が戻ってくる。相手は顔を赤くし始めた。
「入る気しない、裂けそう…だっけ?」
「う…ん」
「今からするんだ、怖がらなくていい」
ローションを手に取り、ゴムをつけた自身に垂らす。
「譲は、そんなこと考えずに」
再び足を抱えて、穴に自身を宛てがう。
譲がまって、まってと声を上げて逃げようとするから、逃がすまい勃った俺のを少し先を入れてやる。
「あっ」
「ただ喘いでいればいい…っ!」
そのまま、ぐっと…押し入れた。
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