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第9話
泡はもう流れきってるのは一目瞭然なのに、朔はシャワーをわざとそこに当ててくる。わざと近付けたりするから声がひっきりなしに風呂に響いて恥ずかしい。
「こら、逃げるな」
どんなに嫌がって逃げようとしても、立たされて壁際に追い詰められて逃げ場がない。それどころか身体中に愛撫してくる始末。止めてと懇願しても、ただ泡を流しているだけだと言ってやめてくれない。嘘つけ。それだったら、片手でシャワーヘッド、もう片方で俺のをいじる必要ないだろ。
ねちゃねちゃといやらしい音を立てるそこから分かるのは、おれがシャワーの水圧で感じてしまっていたということ。水で流れるはずなのに、量が多すぎて流れない蜜。
だって、急に水圧強くしたり近づけられたら…感じるに決まってる。
キュッと音を立てて、シャワーが止められる。ほっとしてると、朔がじっと股間見ていることに気づく。
「なに、して…」
恥ずかしくてそこを隠そうとしたけど、いとも簡単に腕を絡め取られた。
「舐めるから、じっとしてろよ?」
意地悪そうに聞くその顔に、ぞくり、と何かが粟立つ。我が父ながら、かっこいい、というか。
「な、舐めるの、いや!」
舐めるって言ったよな、いまこの人。おれのを?絶対汚い!嫌だと口にするも大丈夫の一点張り。何が?何が大丈夫なの?
「…やめて、やだ」
朔が跪いて、勃っているものに手をかけた。息子の目の前に跪いてる異様な光景。風呂はこんなことする所じゃないだろ!
「やだぁ…っ」
ほぼ泣きながら言ってみるけど、無視。そのまま朔は、間髪いれずに俺のをベロりと舐め上げた。
途端襲い来る強すぎる快楽。ねっとりしてざらついた舌で、笹を陰嚢からカリの部分まで舐め上げられる。涙声は喘ぎ声に変わった。やだやだと喘ぎ声を混じらせながら嫌がる。
「あ、やぁっ…だ、めっ」
全く力の入っていない手で頭を押すけど、やめないぞ?と言われて泣きそうな顔で朔を見た。
「そそられるな…」
口を離して言われたのは、顔のこと。おれ今、どんな顔してるんだろう。
いきなり口に含まれた事で吐息に感じ、体をびくつかせる。必死に手で押して逃げ出そうとするも、力強く吸われて力が抜けた。
「いやか?」
口に入れた状態で喋るのはやめて、お願いだから。
「いっ、や!く、ち…はな、しっ…あ、んっ」
ほんとうは、嫌じゃない。身体が勝手気持ちよすぎて逃げてしまう。
暖かい咥内で吸われ舐められ嬲られる。そして尿道に舌をぐりっとねじ込まれた時。
「ひゃぁっ」
一気に体をがびくついて吐精してしまった。短い呼吸。口の中に、出してしまった、やってしまった、という後悔の念に浸っていると、今し方口の中に精液を放ってしまった相手の喉が動いた。目の前で嚥下された…ような。…なにを?…ナニを?
「飲んだの?!」
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