逃げ惑う舌はすぐに捕まえられてねっとりと絡まり、その感触は今までに味わた事がないくらいに気持ちがよくて頭がボーッとしてくる。唾液が絡まる音が中から頭に響いて朦朧とした意識の中、すがる様にシュウの服を掴んだ。 これがずっと知りたかったおまじないの向こう側なのかと思えば全身の力が抜けてしまった。 「今みたいに澱んだ魂の光が輝きを取り戻す瞬間に魅了された。自分の目に狂いはなかったと確信したんだ。今まで辛い思いばかりさせてごめんね」 その話をぼんやりと聞いているとシュウは目を細め、そのまま首筋に舌を這わせながら服の中へ手を忍ばせ背中に触れた。直接肌を触れられた感触に思わず体がびくつくと、にやっと笑いまた僕の唇を塞ぐ。 訳のわからないままシュウがなぞるところ全てが熱を帯び、体は僕の思考とは関係なくビクビクと撓り続けた。 「……や、やめて」 絞り出すように声を発してもシュウは目を細めるだけでその濡れた舌を這わせる。 「あっ……」 その感触に思わず声を上げてしまい、咄嗟に口を塞ごうとするもその手は阻まれてしまう。 「声、聞かせて」 「……や、だ」 やだと言ってるのにシュウは首筋を舐め上げながら背中を這わせていた手で腰をなぞり、器用にズボンのベルトを外すとその中へと手を差し込もうとした。 「本当に駄目！」 でも僕の制止など諸共せず、その手は反応を見せ始めているそこに触れる。 「ん……あ、待って……」 シュウはやんわり硬くなりつつあるそこをやわやわと揉んでくる。 抵抗しようにも、初めて感じる他人の感触がこんなにも気持ちよくてとろけるものなんだって知って、次第に先からは透明な先走りが滲み、シュウが手を動かすたびにグチュグチュと音を立てた。 「あっ、シュウ……っ、あ……」 「ずっと浩太が欲しかった。心が壊れそうなくらい追い詰められた浩太にこうしてあげて、俺の事だけを考えさせて再び魂を輝かせたかった」 「あっ、や……ッ」 自身が硬くなっていくにつれ、次第に大きくなっていく水音と共に、僕の息遣いも荒くなっていく。 「浩太は特別だ。その眩い魂が欲しい。だから、俺を選んで。そして、その魂を俺にくれると言ってれ」 僕は平凡以下の人間なのに、どうしてシュウはこんなにも懇願する様な目で僕を見ているのだろう。