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第10話
僕は堪らなくなってシュウに手を伸ばす。
「ぼくで……いいの?」
シュウは頷きながら僕の根元を掴んだまま、ゆっくりと先だけを口に含んで舌先で転がす様に舐めた。
「あ……んッ……ん」
気持ち良くて苦しい。シュウから与えられる快楽で頭の中が支配されていく気がした。
「浩太がいい。浩太が欲しい」
そして抱き寄せられ、耳元でそう囁かれて息がかかるだけで体が震える。
──僕は完全に思考を放棄した。
「シュウに……あげる。ぼくのこと……ぜんぶ」
そう言った瞬間、噛みつくようなキスが降ってきた。
それと同時に惜しみない愛撫に、すぐ高みに達してしまう。
「あっ、あっ、あぁぁぁ!」
経験した事ないほどの大きな快感は投げ出されるようで怖くて、必死でしがみつきながら、全身をびくびくと撓らせ僕はシュウの手の中に精を放った。
「あっ、あっ、あ!」
涙ぐみながら喘いでいると最後の一滴までも絞り出すかの様に更に根元を扱いていく。
「あぅ……も、や……あぁ」
「もう俺のものだ」
そう呟きながらシュウは僕にキスをして、熱っぽい視線のまま僕のを撫で続けた。
シュウの手が止まらないからその後も幾度となく快楽の波が来て、その度に背筋を仰け反らせながら波が体を通り過ぎるのを待ち、その度ごとに体はどんどん敏感になっていく。
痙攣はなかなか収まらず、頭のてっぺんから指先まで痺れてまどろみだけが続き、それは永遠のようで時間の感覚さえおかしくさせた。
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