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第17話

「そなたは・・・」 「なんですか?義一様・・・」 「周りに何を言われようと気にする必要はない。 この婚儀に違を唱える者も少なからずおる。 私がいない間、そなたを1人にするのが気になって仕方がない。」 「大丈夫です。皆、大事にして下さいます。 少しばかり妬まれることはありましょうが、大丈夫です・・・義一様。」 凛とした眼差しで俺を見据えて微笑む笑顔の綺麗なことか・・・ 「その様に笑むのは俺の前だけにいたせ・・・良いな・・・」 「どの様な顔をしているか私にはわかりませんので・・・」 そうだな、そなたにはわかるまい。 その様に綺麗な顔で微笑めば、全てを虜にしてしまうだろう。 だが俺は隠しておきたいのだ。 俺だけが見れる顔なのだと・・・ 「・・・そのままでいよ・・・変わらぬままで良い・・・」 そう、そなたは綺麗なままで、いつまでも側にいてくれ。 そして、こんな俺を愛しておくれ。 お前がいればそれでいい。 タクミ、お前をシアワセにしてこそ、我が一族の繁栄がもたらされる。 この異形の俺を、恐れずにいてくれて感謝している。

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