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第6話
解雇を言い渡されたから四日後、俺は旅装で朝食に集まる使用人達…家令の前で退職届けを提出した。
仕事の引継ぎの事を考えたけど俺が一番下だから、悪いがエルンに負担が一番いくだろう。
「お世話になりました…」
俺の言葉にエルンが慌てて寄ってきた。
「え!? テュラ!?」
「エルン、御主人様の事を最期まで頼むな」
「え!? さ、さいご、って!?」
「"死ぬ"方の意味」
「ええええ!?」
「俺、成人のお祝いと同時に御主人様に『お前は俺の"使用人"では、無い。一週間以内に部屋の荷物を纏めておけ』って、解雇されたんだ」
「は?」
話の内容に言葉に皆の動きが止まったが、俺は自分の予定通り頭を下げ、街まで"馬"を借りると断りを入れて外に出た。
そう…屋敷から街までは"馬"に乗り、森を抜けなければならない。
その馬は個々に所有印の魔法が施され、その印を撫でると屋敷に転送される仕組みになっている。
だから俺は小柄な一頭を借りて屋敷を後にした。
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