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第123話

寒さに目を覚ますと、窓に霜の華が咲いていた。 道理で寒いはずだ。 部屋の中でも吐く息は白い。 制服を着込んで台所を覗くと朝ご飯とお弁当を作っている母親がいた。 「おはよう。 寒いね。 おにぎり食べる?」 頷いてお椀に味噌汁を注ぐ。 根菜が沢山入っていてこれだけでたまらない。 席に着くと焼きたての黄色いたまご焼きも並んでいた。 それだけで早く起きて良かったと思えるから得な性格だ。 食べ終わる頃に寝ぼけ眼でリビングに降りて来た優登の頭を撫で家を出る。 向かい風に鼻の奥が痛んだ。

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