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第156話
座りなさいと言われ、悩んだ末ローテーブルを挟んだ向かいに腰を降ろした。
視線を感じる。
あの目で見られているのだろうか。
俯いて握った手を見詰めている三条は、そちらを伺う事は出来ない。
いや、そんな勇気はない。
「画像、消そうか。
何枚消して欲しい。」
弾かれた様に長岡を見上げる。
なんで、そんな、顔…
俺が…させた…
喉奥が締まる。
うまく呼吸が出来ない。
言葉が、出ない。
首を横に降る事しか出来ない。
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