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第213話
パンを手に席に戻ると隣人が人の良い笑顔を浮かべ話し掛けてきた。
「おや、パンですか。
美味しそうですね。」
「えぇ、生徒が美味しいって教えてくれたので。
はじめて買いました。」
袋の中には、クリームを巻き込んだペストリーと季節限定だという洋梨のデニッシュ。
見てるだけで口の中が甘ったるくなりそうな見た目に反して、甘さ控え目で美味い。
あっという間に腹に納められていく。
パンにはコーヒーですよねと亀田が煎れてくれたコーヒーとも合っていてたまには甘い昼飯も良いなと思った。
それに
赤く染まった頬に、バレないか不安げな表情
が可憐しくて可愛かったな
長岡は一人頬を緩めた。
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