279 / 1273

第279話

「あっ、あっ…ンッ…」 「尿道ぱくぱくしてんな。 あー、先走りもすげぇ。」 陰茎の根本をネクタイで縛られ射精する事は叶わない。 快楽が苦しくてシーツを掻く。 ぐるぐると身体中を駆け巡る熱にのぼせそうだ。 「あ…あ…、こわれ……」 「壊れても愛してる。」 「…っ!」 びくんっと身体が大きく跳ねた。 胎内がうねるのが自分でも解る。 必死で酸素を取り込もうとするが上手く呼吸が出来ない。 「メスイキかよ。 出さなきゃノーカン?」 「ごめ、なさっ…」 「うん、良いよ。 きもちんだろ。」 うんうん頷くと涙が零れる。 この人が与えてくれるもの全てが気持ち良い。 胸がいっぱいで悲しくないのに次から次へと涙が溢れる。 「やべぇ。 そんな顔で泣かれるともっと泣かせたくなる。」 「ぅ…、ん」 押さえ付けられていた手を離され濡れた頬を撫でられる。 涙を拭ってくれる大きな手があったかい。 背中に手を回し、はしたなく縋った。 「んぅっ、はっ、まさ、さっ…すき」 「俺も好き」 しあわせだ

ともだちにシェアしよう!