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第279話
「あっ、あっ…ンッ…」
「尿道ぱくぱくしてんな。
あー、先走りもすげぇ。」
陰茎の根本をネクタイで縛られ射精する事は叶わない。
快楽が苦しくてシーツを掻く。
ぐるぐると身体中を駆け巡る熱にのぼせそうだ。
「あ…あ…、こわれ……」
「壊れても愛してる。」
「…っ!」
びくんっと身体が大きく跳ねた。
胎内がうねるのが自分でも解る。
必死で酸素を取り込もうとするが上手く呼吸が出来ない。
「メスイキかよ。
出さなきゃノーカン?」
「ごめ、なさっ…」
「うん、良いよ。
きもちんだろ。」
うんうん頷くと涙が零れる。
この人が与えてくれるもの全てが気持ち良い。
胸がいっぱいで悲しくないのに次から次へと涙が溢れる。
「やべぇ。
そんな顔で泣かれるともっと泣かせたくなる。」
「ぅ…、ん」
押さえ付けられていた手を離され濡れた頬を撫でられる。
涙を拭ってくれる大きな手があったかい。
背中に手を回し、はしたなく縋った。
「んぅっ、はっ、まさ、さっ…すき」
「俺も好き」
しあわせだ
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