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第298話

翌朝、田上とリビングへ降りるとみんな揃っていた。 「おはよう。」 「おはようございますー」 「勝幸くん、遥登、おはよう。 良く眠れた? 朝ご飯食べてね。」 「ばっちりです! 遠慮なく、いただきまーす!」 「いただきます。」 トーストにチーズの入ったオムレツ、ウインナー、サラダ うさぎのりんごが並べられた机に着く。 モグモグ頬袋に詰め頬張る三条と田上に父親は目尻を下げた。 「勝幸くんは本当美味しそうに食べるね。 遥登もよく食べるけど、2人揃うと気持ち良いよ。」 「おばさんの料理美味しくっていくらでも食べれちゃいます。 朝からしあわせっすね。」 半熟トロトロのたまごをトーストにのせ頬張る。 伸びるチーズが嬉しいと三条の頬袋はぱんぱんだ。 隣ではシャクシャクと寝惚け眼の優登がりんごを食べていた。 「そろそろ出ようかな。 勝幸くんゆっくりして行きなね。 美月ちゃん行ってきます。」 「行ってらっしゃい。 気を付けてね。」 テレビの時刻を確認してコートを手に持つ父親に母親も立ち上がった。 玄関まで見送りに行く母さん。 小さい頃からそれが当たり前だったから今更違和感なんてのはないが、たまに行ってきますのキスなのか母さんの頬に唇を寄せている場面に遭遇するのはな。 夫婦仲が良いのは良い事だけど。 息子の友人がいても変わらず仲の良い両親に、田上は相変わらず関心していた。 「じゃあ、お母さんも行こうかな。 遥登、後片付けお願いね。 優登も行く?」 「行く。」 「気を付けてね。 行ってらっしゃい。」 「行ってきまーす! かっちゃん、またね!」 「またなー。」 優登もランドセルを担ぎ、元気に登校して行った。

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