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第307話
「感想書いて提出な。
五月蝿くしなきゃ席はどこでも良いぞ。」
「やったー」
「一緒に見よ。
あ、ストーブの前行こう。」
運良く視聴覚室代わりの地学教室が捕れた午後の授業。
気分転換も兼ねてDVD鑑賞になった。
丁度教材に最適な物をダビング出来たと学年で回している。
温かな前方は女子に奪われ、男子達は後ろでかたまっていた。
三条と田上、吉田も同様で長机に3人揃って並んでいる。
クラスメイトが振り返り、談笑でもしているのか楽しそうだ。
屈託ない笑顔。
こうして見ていると普通の高校生。
その幼気な高校生を手籠めにした狡い大人だと自覚させられる。
それでも、手に堕ちた喜びは甘美なものだ。
つくづく自分の性癖は死んでも直らないだろう。
少し暗いが、報告書をまとめようとカーテンの隙間から零れる明かりを頼りに書類に目を通す。
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