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第319話

玄関を潜る長岡に続いて三条も足を踏み入れると、目の前の大きな背中がピタリと止まる。 「正宗さん?」 「おかえり、遥登。」 「…っ!?」 どうかしたのかと名前を呼ぶと当人が振り返り、後ろ手にドアを閉めたまま抱きしめられた。 おかえり。 その一言にあたたかくなる。 「ただいま。 正宗さんもおかえりなさい。」 「うん。 ただいま。 やっぱり部屋の方が良いな。」 狭い玄関に大きな男2人で抱き合った。 冷たいドアノブから手を離し背中に回す。 胸いっぱいの恋人のにおい。 体温。 好きだと伝える様にきつく抱きしめ合った。 伝わってください

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