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第355話
身長が高いからと今年も身長計の係りを割り当てられた。
まぁ伸びなくても見れるから良いけど…
ただ、小さい生徒の時は屈まなきゃでやりづれぇんだよな
メモリ読み取り位置が低い所にあって、座ったまま計測出来るタイプのやつ良いよな
年一でしか使わねぇけど
生徒から渡された用紙を受け取りカーソルを下げる。
その数値を書き込み、生徒に返す。
延々をそれを繰り返した。
「お願いしまーす。」
「はい。
えー…と、169.8」
書き込むだけで、得に見ようとは思わない。
冷たい言い方をすれば興味がない。
けれども、流石女子は恥ずかしいのか身長を先に計りそれから体重へと流れている。
そういう所は可愛いんだけどな。
「長岡先生ってキスする時屈むの?
彼女を背伸びさせるの?」
「プライベートはお話しませんよ。
162.3、と。」
「えー、気になるー。」
キャッキャッと騒ぐ女子に用紙を返すが次の生徒も友人の様で質問は続く。
これさえなきゃな…
中々動こうとしない生徒を軽くあしらいながら後ろに並んでる生徒を手招きして払う。
幾度か女生徒をあしらっているとぽつりぽつりと2学年の姿が混じり始めた。
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