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第375話

デジタル時計は音もなく時を刻む。 すっかり日付けが変わり、寝落ちてしまった遥登の顔にかかる髪を払う。 くりくりとしたあの目は閉じられているが、その寝顔はまだあどけなさが残っている。 大人と子供の中間、ほんの一瞬のアンバランスさがあぶなげで儚くて目が離せない。 「う、ん…」 小さく丸まっている身体をもぞもぞと動かし、すり寄ってきた。 三条の方に身体を向け、右手でしっかりと腰を抱く。 長岡の体温に安心した様に頬を緩ませ眠る遥登に長岡も安心し、眠った。

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