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第388話
……身体、いたい…
のそりと半身を起こすと肩から布団が滑り落ちた。
怠い身体をなんとか動かし時間を確認しようと携帯に手を伸ばすと、後ろから伸びてきた手にベッドへと戻される。
「おはよ、遥登。」
「お、おはようございます、」
起き抜けの低く掠れたその声に、三条の若い身体はずくんと重くなる。
背中から回ってきた手が自分の方へ抱き寄せた。
「身体大丈夫か。
少しやり過ぎたな。」
「そん、な…ことは…」
「足りなかった?」
わざとだと解っていても、笑いを含んだ声に体温が上がる。
もごもごと口ごもっていると喉乾いたなと長岡は頭にキスを1つするとベッドから抜け出ていった。
「ほら、水。
喉乾いたたろ。」
「ありがとうございます。
いただきます。」
軽い音をたててキャップを開け、手渡されたペットボトルに口をつける。
長岡の言う通り乾いた喉に水が染みる。
散らばった衣服の中からスウェットを穿くと、ベッドを軋ませながら隣に腰をおろした長岡も同じものを煽った。
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