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第389話

「それにしても、朝から扇情的だな。」 「え…? うわぁぁぁっ!!」 指先で突かれた胸を見ると、胸だけと言わずそこかしこにキスマークが咲いていた。 しかも身に付けているのは下着のみでその殆どが丸見え。 三条は慌てて布団に潜り込んだ。 「せんせ…服…、取ってください…」 「先生?」 「ま、正宗さん…お願いします…」 長岡はニヤリと笑うと布団越しに乗ってきた。 「今日1日、俺に飼われてみる? 遥登えっちだからパイパン同様癖になっちゃったりして。」 なんでこの人は朝から元気なんだ… 楽しそうな長岡の声に、布団に篭ったまま首否をする。 そんな事したら本当に… 本当に… 「身体…もちません…」 「どんな想像してんだよ。 四六時中セックス出来る程、俺も体力ねぇよ。」 しまったと思った時にはもう後の祭り。 やらしい想像をしていた事を自爆してしまった三条は布団をきつく握り締めた。 そんな三条が隠れる布団を優しく叩き、諭す様な音色で長岡は話し掛ける。 「遥登、昼飯なんにする? 昨日のスープに米とチーズ入れてリゾットにするか。」 布団に篭り反応を示さない三条に更に続けた。 「あ、トマトも余ってたからそれも入れるか。」 「……チーズ…、沢山入れてください。」 「ん、沢山入れちゃる。 作ってるから着替えたら出ておいで。 な。」 もう一度ポンポンと優しく叩くとキッチンへと消えていった。

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