398 / 1273
第398話
「あ、やっと来た。」
「ごめん。
パンありがとう。」
教室内は楽しそうな空気に満ちていて、各々昼休みを楽しんでいる。
三条は席に座ると、鞄から弁当箱とペットボトルを取り出し水分補給をする。
温くなった液体でも火照った身体に染み渡る。
「おー、良い飲みっぷり。
絶対ジャージ暑かっただろ。」
「田上の方が汗かいてたけどな。」
「うるせ。
代謝が良いんだよ。」
何時もと変わらない友人達と残り少ない昼休みを堪能すべく弁当に箸を伸ばした。
今日の弁当も田上に狙われている。
「三条、今日の放課後なんか用あったりするか?」
「いや、特には。」
「じゃあさ、放課後吉田と3人で遊ぼ。」
吉田を見るとからあげを頬張りながらうんうんと頷く。
3人で遊ぶのは春休みぶりだと承諾すると、友人は嬉しそうに頷いた。
「じゃあ、肉巻きくれ。」
「なんでだよ。
あっ、吉田までっ。
おにぎりも食っただろ。」
「三条の母さんの料理が上手いのがいけない。
また泊まりにいくな!」
「あ、俺もー」
楽しい友人達と短い昼休みを過ごした。
ともだちにシェアしよう!