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第401話

禁忌程甘美だなんて、そんなのは狡い。 「ふ、ぁ…」 ゆっくりと離れる唇が唾液で繋がる。 恥ずかしい。 勿論、今でも羞恥は感じる。 だけども、もっとと願ってしまうのはその蜜の味を知っているから。 しー、と人指し指を立たせて悪戯に笑う年上の恋人。 この恋人からもたらされる甘美さは極上だ。 頷くと髪を冷たくて大きな手で撫でられた。 提出物を届けに行った帰り道、たまたま授業終わりの長岡と遭遇して空き教室に連れ込まれた。 何時、誰が来るかも分からないのに流されてしまう快楽に弱い身体。 長岡に弱い、の方が合っているか。 学校での恋人とのキスは禁忌の味がした。 「次の授業も頑張れる。」 そんな顔、狡い… 校舎内に鳴り響く予鈴に、はっと蕩けた頭のスイッチを無理矢理入れ替え、三条と長岡は急いで教室へと駆けた。

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