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第402話

「……っ…ッ」 いくら放課後と言っても部活動に汗を流す生徒達がいる。 教職員だってそうだ。 声が漏れない様、口を手で塞ぎ堪える。 駄目なのに… スラックスの上から緩く頭を擡げたソコを摩る。 毎日昼休みや移動時間、放課後の一時煽られ続け待てを喰らい続けた身体は疼きが治まらない。 勃起したまま帰るなんて事も出来ず、4棟トイレへと駆け込んだ。 せんせ… せんせ… ソコを摩ってるのとは逆の手でポケットから携帯を取り出し、快感で震える手で数度タップした。 『といれ』 たったそれだけのメッセージ。 理解して貰えなきゃそれで構わない。 でも… 淡い期待に身体の芯が熱くなる。 なんとかしなきゃ電車に乗れない。 そう、帰る為に仕方ないんだと自分を納得させる。 暫くすると足音が近付いて来た。 はっと息を止める。 いくら人気がないトイレと言っても長岡以外だってこのトイレを使う。 そう、ここは学校のトイレなのだから。 途端、ポケットの中で震動するそれを取り出すと期待していた言葉が映し出されていた。 『鍵開けろ』

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