406 / 1273
第406話
「お待たせ致しました。
…はい、えぇ、…はい」
遥登はどうしただろうか。
どうしているだろうか。
「はい、人数分…そうです。
204冊でお願い致します。」
メモを見ながら確認をするが、気が気じゃない。
だが、仕事は仕事。
疎かにする事も出来ない。
必要事項には追加でマーカーラインを引きながら聞き漏らさない様耳を傾ける。
昼の内に確認しといて良かった
「はい。
では、失礼致します。」
先方が電話を切ったのを確認してから長岡も受話器を置いた。
一度事務室に行ってファックスを受け取って、確認してから…
最短で仕事を終わらせる事が出来る様考える。
勃ったまま電車はきついだろうし、自分で満足に処理も出来ないんじゃ苦しいだろう。
同性だからこそ痛い程解る。
もし、まだトイレにいたら…。
ほんの少しいやらしい想像をしなくもないが、長岡は急いで事務室へと向かった。
ともだちにシェアしよう!