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第409話
ソファに座る自分の脚を向かい合わせに跨がらせると、三条は長岡の服の裾を握ってきた。
恥ずかしそうな恋人の色香に長岡もぐっとくる。
年下の恋人は最近ますます色っぽい顔をするようになった。
今だって、伏し目がちでどこか儚げな顔に淫靡さが混じりめちゃくちゃに溶かしてやりたいのを我慢している。
「あの……」
昨日の事もある。
更に焦らすのは辛いだろうかと思う半面、焦らしに焦らして理性を取っ払いたいと思う自分が鬩ぎ合う。
自分から誘うなんて中々見る事の出来ない可愛いところを見る事が出来るかもしれないのだから。
「我慢、辛いか?」
「ん、我慢…大丈夫です…」
長岡の服を握る手に力が入る。
こんな顔でまだ我慢が出来るなんて理性の塊かと思う時もあるが、流されてしまえば快楽に従順なのも良く知っている。
かわい
「でも、勃ってる。」
「これは…っ、我慢、出来ますから…ひっ、ぁ」
膨らみをやわらかく揉むと頭を振り手を引き剥がそうと手首を掴んできた。
揉む手に少し力を込めると息を飲んで大人しくなる。
三条の目にじわじわたまる涙。
やり過ぎたかと手を離し背中を摩るとくたりと体重を預けてきた。
「遥登。
シャワー、浴びといで。
タオルは持ってくから。」
「あ…はい…」
やっぱり理性の塊なんかじゃないなと、素直な背中を見送った。
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