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第444話
「きちんと砂落としてから校舎に入れよ。」
玄関前でホースから流れる水で椅子の脚を洗い、校舎に入ると日光が直接当たらないだけでも涼しく感じる。
靴の履き替えに椅子も邪魔をして中々進まず混雑した玄関。
玄関前に鎮座する自販機は水やスポーツドリンク、お茶を中心に売り切れていた。
「あちー。
なんか冷たいの飲みてぇ。
コンビニ行かねえ?」
「うん。
俺、アイスにしよ。」
「何?アイス?
俺も食いたい。」
やっと内履きに履き替え田上と吉田とふざけながら教室へと戻る。
「裏のコンビニか、駅前かどっちにしよっかなー。
三条どっちが良い?」
「あ、がっつりみかん食いたいから売ってる方。」
「吉田どっち?」
「えー、どっちも売ってたと思う。
俺フローズンドリンク飲みたいから裏行こ。」
椅子を持った生徒でぎゅうぎゅうの階段に少しひやひやしながらも3階へと上がる。
屋上からジリジリと熱が伝わるが、体育祭最中に見回りをしていた教師によって換気されていたお陰で幾分かはマシだった。
エンドも清掃もなく各自椅子を戻し次第放課と緩い日は有り難い。
三条達は着替えを済ますとそそくさとコンビニへと向かった。
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