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第445話

まだ日差しもきつい中、閉会式が行われた。 「えー、皆さん暑い中ご苦労様でした。 暑いので手短にしますから、ちゃんと聞いてくださいね。 まず、総合優勝の…」 表彰式で上位になった3年幹部は嬉しそうにしている。 テスト前から準備をしていた結果が結ばれたのだから嬉しいだろうし、だからこそ負けた軍は悔しいだろう。 それでもガムシャラに何かに取り組んできたこの生徒達の情熱はしっかりと伝わってきていた。 それを羨ましい、と思える位には自分も歳を重ねた。 「それから3年生は最後の体育祭になった訳ですが…」 相変わらずの校長の長話に下を向く生徒が目立ち始める。 眩しさにプラスして地面に座り込む生徒達は頭もけつも熱いだろう。 はぁ… 校長の短いはこちらの短いとは感覚が違うからな… 長岡も肌を伝う汗をジャージの裾で拭う。 吹く風は温いを通り越して温風だ。 「という事で、私の話は終わります。」 じっと立っているのも疲れるので、足を動かしたくて本部テントから出ると三条と目が合った。 頑張ったご褒美、どうすっかな

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