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第459話

「遥登、出掛けるから少し付き合ってくれるか。」 「俺は構いませんけど…」 三条の疼きがやっと治まった頃、長岡は三条を誘った。 財布を後ろポケットに捩じ込むと、スマホと鍵を持って立ち上がる。 遥登にキャップを被せ、手を引いて部屋を出た。 夕方になっても気温は変わらず蒸し暑い。 それでも蝉は大合唱をしている。 ずっと涼しい部屋にいただけに、より茹だる様だ。 三条を助手席に押し込むと長岡の愛車は静かに走り出した。 「どこに行くんですか?」 「秘密。」

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