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第470話
「んまっ」
「何時もうまそうに食うな。」
カレーを頬張りしあわせそうな笑みを浮かべる三条に長岡は麦茶のおかわりを注ぐ。
「あ、すみません」
「気にするな。
それより、ご褒美なんだから沢山食えよ。」
「はいっ。
いただきます。」
長岡の作る野菜がごろごろ入ったカレーはあの時と同じでしあわせの味がする。
目の前で同じものを口に運ぶ長岡と一緒に同じものを食べる。
それがこんなに贅沢でしあわせで愛おしい行為なんだと教えてくれたのは紛れもなく目の前の恋人。
「アイスは風呂上がりだったな。
半分こすんだろ。」
「はい…っ」
しあわせだ。
「一緒に入るか?
背中流してやるよ。」
「え、っと…」
「世話してやるって。」
ニヤニヤと口元を歪める長岡に小さく頷いた。
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