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第504話
チュ、チュ、
触れるだけのキスを何度も繰り返し、どんどん空気が甘くふわふわとしてきた。
確実に長岡の年の数も超えている。
「ん、この前、唇腫れるかと思いました。」
「なんだよ、それ。
そんなしたか?」
「しま、した」
喋れば唇が触れる距離で綺麗な顔が優しく笑う。
「じゃあ、本当に腫れるまでするか。
遥登とキスすんの好きだし俺は大歓迎。」
すりすりと唇を擦り合わせてくる長岡の楽しそうな声。
恥ずかしくて上気した頬を隠そうすると、それを遮る様に頬に手を添えられ目を覗かれた。
自分を見つめる長岡の真っ直ぐな目に自分が写っているのが見える。
「好きなくせに」
またちゅぅっとキスをされ頭の中まで溶かされてしまう。
「意地悪です…。」
「そんな俺は嫌い?」
好き
大好き
「すき、です」
長岡は可愛いと笑って、またキスをした。
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