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第521話
滑りが良くなったそこは長岡の精液で卑猥な音をたてている。
そのお陰か三条も気持ち良さそうだ。
空気を含んだ粘ついた音は狭い脱衣場内に響き渡り、三条の喘ぎ声と混ざってその空間だけ特別なものになっていた。
「うーっ、ッ…は、あ、ハァ」
三条は掴む所がない鏡に必死にすがる。
滑るその手を張り付ける様に手に手を重ねた。
「きも、ひぅ…、あっ、そこ」
「きもちいな。」
「とけちゃ…はんっ、ぅ、」
絡めたその手の、薬指。
お互いの同じ場所にある赤が嬉しい。
「まさ、さ…、いきた、う"ぅ"…ッ、いかせ、くらさ、ア"」
「イく?
良いよ、自分のイく顔、見ながらイきな」
「やぁ、イく、イッ、」
鏡を通して見詰め合う。
とろんとした目に涎の垂れる口、上気した頬と、顔だけでも十分そそるのだが、今日は絡めた手の方が効いている。
自分がそんなロマンチストだったなんて思いもしなかった。
「いきっ、あっ、ァッ、いきま、」
ぷるんぷるん揺れる三条の陰茎からカウパーが跳ねて鏡や洗面台を汚していた。
もう少し、そう解る体内のイイトコロを狙って腰を使う。
「あ"、ア、"い"く"…ッ」
前立腺から精嚢を突き上げると背中を逸らせ、びゅくっと若いそれは鏡の中の自分に向かって射精した。
トロリと垂れる精液は昨夜のセックスで薄くなっていたが量は差ほど変わらない。
流石高校生。
体力も回復力も早い。
「あ…ァ、あ、…うぐッ」
「見てみ、自分に射精しちまって。
どんな気分だよ。」
焦点の合わない目を潤ませ甘く誘う。
未だ鏡に押し付けたままの三条の手が自分のそれを掴もうと動いた。
「まさむ、ね、さんも」
「ん、俺も、イくな」
昨日の今日で潤滑剤代わりに1回出していて、もう少し楽しめそうだとほくそ笑んだ。
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