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第534話
久しぶりの逢瀬の時間。
腕の中の愛しい体温。
「ンん…、…っ」
まだ深いキスに不馴れな恋人は苦しそうに服を握ってきた。
こういう事を無意識にするのだからこの恋人はタチが悪い。
「ん"っ!?」
三条の脚を割り自分の脚を割り入れる。
スリスリと股間を刺激すると、鼻にかかった声を洩らしはじめた。
「んっ…、っ、ぅ」
シャツを握る手に力が入り、立っているのもやっとの恋人の後頭部を掴み上向きにした。
舌を差し入れぬるぬると舌を絡めると逃げる遥登の舌を追いかけ、より深いものへと変えたり上顎を擽ったり口腔内を堪能する。
上顎が感じる三条はたまらないのか声の甘さは増すばかり。
そうしていると太股に当たるやわらかなそれは次第に硬さを増していく。
限界が近いのか服を着かんでいた手が脇腹を叩きはじめた。
口を一旦離すと唾液が繋がる。
「は、息できな…っ」
「キスだけは上手くなんねぇな。」
恥ずかしいのかすぐに口元を隠した。
酸素を求める三条の頬に噛み付く。
三条は身じろぎはしたが嫌がらず素直にそれを受ける。
従順で可愛らしい。
だからこそ、酷くしてしまう。
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