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第541話
「ぅ、ゲッ、あ、…く…、」
「悪い、でも、これやべぇ」
気持ちいのに内臓が圧迫されて気持ち悪い…
吐きそう…
「ま、さ、…ぅ"、…きも、ち…?」
「すげぇきもちい」
歪んだ顔と吐息の多い掠れた声。
この人が気持ち良いなら大丈夫。
この人が気持ち良いなら自分も気持ち良くなれる。
「う…い、…あ"ッ、」
三条自ら腰を揺らめかすと長岡は奥歯を噛み締め腰を使いはじめた。
ローションが白く泡立つ。
空気を含み、いやらしいそれに塗れた結合部。
「げほっ、ぇ、ぅ"…」
「悪い、」
腹の深いところへのはじめての刺激に、げっと胃液がこみ上げてくる。
思わず顔を逸らすと口に広がる胃酸の味。
「はる…ッ」
抜こうと腰を引く長岡に思わず足を絡めホールドした。
声が上手く出ない。
意思表示をしたくて首を何度も振った。
涙がとまらない。
「泣きながら吐いてるじゃねぇかよ。
脚、解けって。」
「ゃ…、ぁ、こま…ま、おね…し…」
このままが良い。
有り得ない程深くで愛しい人と繋がっている幸福感。
噛み合わない凸と凸が無理矢理だろうと、こうしていられる満足感。
腰を掴む長岡の腕に必死に縋った。
「…わかった。
落ち着くまで動かねぇからしっかり息しろ。
出来るよな。」
何度も言われたその言葉に小さく何度も頷いた。
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