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第543話
噎せかえる精液のにおい
汗のにおい
饐えたにおい
三条には胃液を吐いた口を吸う長岡に抗える体力はもうない。
腹の深いところがじくじくと疼く。
理性なんてとっくに殴り捨てた。
「ち…くび、かんれ…」
「まだそんな体力あんのかよ。」
ぐったりとした身体に呂律も回らない中、口を衝いた言葉に長岡はほくそ笑むと、三条が散々弄ってぷっくりと勃ち上がった乳首に噛み付いた。
千切れると思う程の力に三条は涙を滲ませながら背中を撓らせ、もう吐き出すものもなくなった陰茎をぴくぴくと震わせながら甘イキを繰り返している。
「あ"ッ、う"、…っ」
「噛みちぎりそ。」
飼い主様なんて人の事を煽って、終いには乳首を噛んで欲しいなんて値段る恋人はもう自分の言葉の意味すら解らないのだろう。
涎の垂れる口からは意味のない言葉が多く聴こえる。
「き…ちぃ…、あ、ひ、ぎってぇ、…ッ…ひんっ」
ぎりっと噛んでも気持ち良いと溢す。
頭の良い奴程快楽に溺れやすいとは良く言ったもんだ
まぁ、俺も人の事言えねぇけどな…
年下の恋人に執心の自信も自覚もある。
遠慮なく犬歯を立てても快感を示す陰茎は萎える事がない。
ジュッパジュッパと吸い付く肉壁の動きを楽しみながら乳首を口で嬲る。
「あ"、あ"、い…っ」
唾液でヌラヌラ光る乳首から口を離すと肩に噛み痕を着けた。
それこそ本当に首枷を着けてこの部屋に囲いたい。
足枷を着けて、手枷を着けて、閉じ込めたい。
きっとこの恋人ははにかみながら1日だけなら、なんて受け入れるんだろうな。
「か…ぬ、さま"…、す、き…イっ…い」
微かに血の滲むそこに舌を這わせていると、こめかみでちぅっと可愛らしい音がした。
遥登の無意識ってこえんだよな…
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