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第577話

冷蔵庫から発泡酒を取り出すとソファに腰掛けテレビを点ける。 先制チームの方が勝つ勝敗は高いが、今年はどうだろうか。 長岡贔屓のチームはSC初の出場なし。 決定した日は若干、若干イラつきはしたがこれが今の持てるすべてを出しきった結果なのだと来年に期待をし、改めて日本シリーズを楽しむ事に決めた。 こうして観ているとどんどんと年下の選手が活躍しはじめた。 自分が小さい頃憧れた選手の引退は寂しいものがあるが、同時に甲子園や高校野球で活躍し夢を叶えた年下の選手が増えるのは応援する方も力が入る。 特に、同世代の活躍は嬉しくもあり、また励ましにもなっている。 そんな中継を観ながら、去年の今頃の事を思い出した。 自分が何をしようとしていたのか、何をしていたのか。 あれは鹿な事だったのかすら分からない。 もう1年が経ったのかと、長くて短い1年が経ったのかとビール缶をゆっくりと撫でまた一口飲み込んだ。

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