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第620話
「あれ?
お疲れー。」
「あ、お疲れ様。
正宗くん早いね。」
「お疲れ。
俺だって何時も遅い訳にはいかねぇよ。」
何時もの居酒屋で定例化した悪友との飲み会。
2人は一足先に来店していた長岡の向かいに腰をおろす。
律儀に飲まず待っていた長岡は早速ビールを3杯注文した。
「そうだ、お土産ありがとう。
沖縄どうだった?
楽しかった?」
「あぁ、11月だってのに暑かったな。
割りと自分の時間もとれたし楽しかったよ。」
生徒と淫らな事もしたが。
運ばれて来たビールに口を付けようと持つと村上は乾杯とジョッキをぶつけてきた。
淫ら思い出事ビールを喉へと流し込む。
「やっぱりジャケット脱がなかったんでしょ。
俺達にお土産買って気を使うなら自分にも使いなよ。
熱中症だってこわいんだよ。」
「夏用スーツで行ったよ。」
「関川もう土産貰ってんの?
正宗くん。
お土産、俺にはー?」
「ほら」
隣に置いていた鞄をガサガサ漁る長岡に村上はにこにこと手を差し出す。
ほら、と鞄から取り出されたのは何処かで見たことのあるキーホルダー。
「え、これ…」
「ゴーヤーメン。
探すの大変だったんだからな。
大切にしろよ。」
「ガチ?」
「ガチ」
漸くビールを口にする。
いくら外気は寒くても冷たいビールは最高に美味い。
一口二口と流し込む。
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