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第627話

三条を送り届けた帰り道、まだ学生だった頃関川に引っ張られ行った洋菓子店の事を思い出した。 洋菓子だけでなく、キッシュやサンドイッチ等の軽食もありカフェスペースで食事も出来るのだが男ひとりは無理だと村上と誘われたのだった。 確か割りと早くから開店してるんだったか 8時前に待ち合わせた様な… サンドイッチ美味かったし昼飯にしても良いな 車を運転しながら頭の片隅で考える。 季節的にも早く行動すべきだったと今更思っても後の祭だが、行くだけ行ってみよう。 鶏肉はどうしよう。 ローストチキンかフライドチキンか。 それとも、からあげにしようか。 頬を膨らませしあわせそうな顔を思い浮かべ自宅へとハンドルを切る。 まさか一緒に過ごせたらなんて言ってもらえると思わなかった。 本当にあの子は自分に甘い。 どんな酷い事をしても許してしまうのは心配にもなるが、それでもそれがあっての今なのだと思うとなんとも言えない。 だからと言うのは違うが、その分沢山あの笑顔にさせたい。 でも、ぐちゃぐちゃの泣き顔もヌけんたよな…

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