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第644話
ベッドに押し倒され、シーツに三条の髪が散らばる。
自分の体重でふわりと長岡のにおいが濃くかおった。
「ん、ぅ…正宗さ、」
「もうトロトロして、やーらし。
キス好きだもんな。」
気持ち良さそうにキスを受ける三条にまたキスを落とす。
キスだけでとろんと蕩けた目で自分を見上げる恋人ににっこりと笑顔を向ける。
「久しぶりにハメ撮りしようか」
「はめ…え?」
「ハメ撮り。
この1年で俺の好みになったこの身体記録してぇ。」
股間を撫で回す手がぐっとソレを押した。
三条は思わずその腕を掴む。
「それに、何時までもオカズが付き合う前のなんてつまんねぇだろ。
想像ん中の遥登もすっげぇやらしいけど、もっとやらしいの欲しいな。」
長岡のとんでもない発言に、三条はとろんとしていた目を大きく見開き口をパクパクさせる。
蕩けていた目が羞恥に正気に戻ってしまったのは残念だが、嫌とは言わない辺り満更嫌でもなさそうだ。
頬、顎、首とペッティングを施し、服をたくし上げる。
小さな乳首にもキスをし、次は脇腹、腰骨、もう消えそうな噛み痕の上に唇を寄せ、噛まれた時の記憶を甦らせていく。
ただ、痛みは与えない。
もどかしくなれば良い。
学習能力の高い三条はすぐにその時の快感を思い出す。
その証拠にさっきより息が上がってきていた。
長岡はふと目を細める。
「はるちゃん、お願い」
「………少し、だけ…です、から」
観念した様に絞り出された言葉は何処までも自分も甘やかすものだった。
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