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第647話

インターバルのない動物の様な交わりに頭の中が真っ白になった三条は回らない呂律で長岡を煽りドライを繰り返した。 喘ぎ過ぎてカラカラの喉に口移しで与えられるスポーツ飲料が滲みて、ぽやっとしていた思考回路がクリアになってくる。 シャワーを浴びやっと与えられた休息に酸素を脳内にまでしっかりと行き渡らせると、漸く頭が回ってきた。 長岡がシャワーを浴びている間に理性を取り戻し、一足先にベッドへと運ばれた三条は次第に先程までの恥体に耐えきれずふとんの中にひきこもる。 真っ暗なふとんの中で心臓の音が五月蝿い位に反響し、キシッとベッドが軋む迄長岡が戻ってきた事に気が付かなかった。 長岡はベッドの上に胡座をかきペットボトルから三条に飲ませた余りのスポーツ飲料を煽る。 「遥登も飲むか?」 ふとんに隠れていた三条はほんの少しだけ顔を覗かせた。 「正宗さん。 あの…忘れてました…。 今年もよろしくお願いします。」 「今言うか。」 長岡の破顔した顔に三条はまたふとんに潜っていった。 「こちらこそよろしくな。」 ふとんの山がもぞっと動くと今度は細い手を伸ばして長岡の手をふとんの中に引き入れる。 長くチョークで少し荒れた指に自分の指を絡ませるとふとんの中に長岡が侵入してきた。 しっかりと抱き留められると同じボディーソープのかおりにまた心臓が騒ぎだす。 目の前の鎖骨下にちゅぅっと吸い付き知らん顔をしていると上から楽しそうな声が降ってきた。

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