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第666話
真夜中ふと目が覚めた。
隣で寝ていた恋人は自分の腕の中にいる。
寝ている間に自分より体温の高い恋人を湯たんぽ代わりにしていた様だ。
穏やかな寝顔は今年18歳になると言うのに幼さが残る。
あどけないと言うのか、これが本当の遥登なのか。
上手に布団と自分の腕に埋もれ、あたたかそうで安心する。
脇腹に乗る手は自分の服を握っているのか背中側の布が引っ張られていた。
寒いからだけだろうか、なんて自惚れてしまう。
時折ぐりぐりと額を押し付けてはあたたかな体温にしがみつく三条に毛布を引っ張り上げ包む様に抱き締める。
抱き締めると口角が上がったような気がした。
チュ
清潔な遥登のにおいに気分を良くした長岡は髪に唇を付けるとそのまままた眠りについた。
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