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第686話

ちゃぷんと肩までお湯に浸かると身体中彼方此方がひりひりする。 今日もすごい噛まれたな 肩の皮剥けてるし、脇腹も歯型すごい ボディソープが滲みて痛かったが、それが嬉しいなんて思ってしまう。 はぁぁ ベタ惚れかよ 波紋を広げながら天井を仰いだ。 立ち込める湯気が天井に溜まり、視界をぼやけさせる。 その視界の様にぼんやりと先刻の行為が思い出された。 『遥登、きもちいな』 『あ、あ、まさむ…ぇ…、さん、きもち…ぃ』 『は、たまんねぇ…』 ギリリと肩に噛み付かれ痛みにアナルを締め付け、快感に喘ぎ、あられもない姿を晒した。 思い出すだけで顔から火が出そう。 とぷんと湯船に沈み、お湯に溶けていく感覚に目を閉じた。 でも、チョコ喜んで貰えて良かった 蕩ける様な笑顔に、このまま本当に溶けてしまいそうだ。 その後一緒に食べた焼きそばも、長岡の部屋から帰る際に降ってきたキスも、全てが心を満たす。 それはとても心地好くて愛おしくて大切で。 ぶくぶくと潜っていくも流石に苦しくなって湯船から顔を出す。 母親が入れた柚子のにおいの入浴剤であたたまった身体は心の次は腹を満たせとまた催促し始めた。

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