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第703話

「ん…んぅ、…あ」 「ほら、もっかい。」 舌を絡ませるキスは特にどう呼吸して良いのかわからず長岡に笑われてしまう。 息できないし、恥ずかしいし… でも、きもちい ぬるぬると口腔内を掻き回すアツい舌が上顎を舐め、ぴくっと腹筋に力が入った。 だが、すぐにまた舌を絡ませる様に動きに戻る。 三条なりに舌を触れさせキスをしていると、長岡の大きな手が腹をまさぐりはじめた。 いやらしい手付きに三条の肩が跳ねる。 「んぅ…ッ、んっ、んっ」 臍を擽ったり、パンツのウエストをなぞったり、明らかに挑発してくる長岡。 ゆっくり、ゆっくり、焦らす様な動きに身体の奥がもぞもぞと落ち着かない。 「っぷは、はぁ…、はぁ、」 口を離され酸素を身体いっぱいに取り込もうと口を開けると軽いリップ音と共にやわらかい唇が自分の唇に触れた。 「ははっ、ヘタクソ。 息の仕方教えただろ。」 「それは…、」 「でも、遥登のキス一所懸命で真面目ですげぇ好き。」 目を見て自分の拙いキスが好きだと言われ、三条の顔に安堵の色が浮かんだ。 「んじゃ、もっとすごい事しようか。」 「もっと、すごい事」 期待にこくんと喉が上下する。

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